トップ種と実モノ語り北川能園 3代目 北川智悠さん

甘みと酸みのバランスが
味わいの決め手!
幻のフルーツトマト「かぐら姫」

北川智悠さんの写真

北川能園 3代目 北川智悠さん

  • きたがわのうえん きたがわともひろ
  • 大学でトマトづくり学び、フルーツトマトの栽培に取り組む。
  • 2017年地域の若手農業者とともに法人を立ち上げ、町内に八百屋「HAL Market」をオープン。

認定商品:フルーツトマト「かぐら姫」

取材日:2017年8月9日

丹精込めた手仕事で育む、深い味わいのフルーツトマト

大雪山系のふもとに位置する東神楽町は、清らかな水と肥沃な土に恵まれた、道内屈指の米どころとして知られています。また、グリーンアスパラやとうもろこし、ほうれん草などの野菜づくりも盛んにおこなわれています。

風景の写真
トマトの写真

種と実セレクトのフルーツトマト「かぐら姫」も、そのひとつ。甘みと酸味のバランスが絶妙な「かぐら姫」は、都市圏で大好評。生産量が限られているため、地元でもなかなか手に入らない「幻」のフルーツトマトと言われています。

「かぐら姫」の育ての親は3代目の北川智悠さん。「5年前、大学で学んだトマトづくりを実践したくて、フルーツトマトの栽培に取り組んだのが始まり。激戦区といわれているフルーツトマトの生産現場で、自分なりの“旨さ”を追求したいと思いました」。

3代目北川智悠さんの写真
北川能園 3代目 北川智悠 さん

一株ずつの状態を見極める繊細な作業

「かぐら姫」は毎年、5月頃から苗を一本ずつ、ポットに植え、ハウスの中でじっくりと目と手をかけながら育てられます。「個々の株の状態に合わせて、塩分を含んだ養液を適量与えるのが腕の見せ所。手間はかかりますが、塩分と乾燥のストレスに負けないよう、株がどんどん強くなるので、旨みが凝縮し、肉質の締まったトマトができるんです」。

2代目北川信一さんの写真
トマトを選別する写真
収穫の様子の写真
初代の写真
北川能園皆さんの写真

「かぐら姫」の収穫シーズンは、7月初旬から8月下旬まで。期間中、家族総出で作業を行い、その9割は農協へ出荷。主に北海道内のスーパーや百貨店で販売されています。「東神楽の名と共に全国区のフルーツトマトになるよう、さらに研究して、商品価値を高めていきたいと思います。贈答向けに東神楽を前面に押し出したオリジナル専用箱も、新たに作りました」。

その想いを実現するための新たな試みとして、2017年地域の若手農業者とともに株式会社を設立。町内に農家が経営する八百屋として「HAL Market」をオープンしました。旭川通勤圏の住宅街として注目されているひじり野に設けたマーケットは、6月から11月まで、畑の収穫シーズンに合わせて営業。メンバーは農繁期でも毎日、朝採りの野菜を運び、店頭に立ちます。北川さんの「かぐら姫」は、マーケットでも売り切れ続出の人気商品です。「お客さんの美味しいという一言、笑顔が何よりの励みになります」。

野菜販売所「HAL Market」の写真
HAL Marketの前に立つ北川さんの写真

これからの展望

「いつまでも、追われるより、追う仕事をしたいと思います。僕らのトマトも、マーケットの運営も発展途上。これから、より良いものを安定供給できるよう頑張ります。楽しみにしていてくださいね」。北川さんは夕暮れ迫るマーケットの店頭で、瞳を輝かせて語ってくれました。

2代目北川信一 さんの写真

北川能園 2代目 北川信一 さん

農作業の写真
ピーマンの選別写真
ミニトマトの写真
店内の写真
ハル・マーケット店内の様子
北川能園さんの写真