トップ種と実モノ語り株式会社 食創・シマチク 代表取締役社長 島田豊進さん
株式会社ウルエ北海道の工場で作業中の写真

食肉加工の目利きと
技が薫りたつ
手作りベーコン&ソーセージ

島田豊進さんの写真

株式会社 食創・シマチク
代表取締役社長 島田豊進さん

  • しまだとよのぶ
  • 百貨店、ホテル向けの加工品を手掛ける食肉加工の専門家。東神楽や滝川、美瑛などの生産者、各種団体のプライベートブランド商品、ホテル食材の製造も行っている。自社加工のふるさと納税の返礼品が、道内外で好評。

認定商品:北海道産豚のベーコンと3種のソーセージセット

取材日:2018年2月2日

食肉のプロフェッショナルとしての
誇りを胸に抱いて独立決意

東神楽町のふるさと納税の多彩な返礼品の中、ファミリーから左党まで幅広い層に支持されているのが、道産豚の弾けるような食感と旨みが楽しめるベーコンと3種のソーセージセット。

“一度食べると病みつきになる”食いしん坊垂涎のベーコンとソーセージは、東神楽市街地に隣接する工業団地の一角にあるシマチクの加工場で作られています。

返礼品の写真
風景の写真

この加工場は2016年、縫製工場だった建物をリノベーションして誕生しました。「縁あって、清らかで豊かな水に恵まれた東神楽の工業団地に生産拠点を構えられたのは、私たちにとって幸運なことでした」と、現場で指揮を執る島田豊進さん。

島田さんの実家は、旭川で3代続く食肉卸会社。地元で食肉のプロとして半世紀近く親しまれています。学校を卒業後、家業に従事してからは、食肉の目利きを学びつつ、加工部門の責任者として加工技術を蓄えてきました。ホテルやレストランから食肉の1次、2次加工依頼が増え、様々な要望に応える仕事をしていく中で、「これまでの経験を生かして、さらに質の高いモノづくりを追求したいという思いが募り、独立を決意しました」。

独立の計画を立てる中で、こちらも縁があり、株式会社ウルエ北海道の食肉事業部・シマチクを任される形として、人生の再スタートを切る事となりました。

作業の写真
島田豊進さんの写真
代表取締役社長 島田豊進さん
島田さん親子の写真
左:島田英揮さん/右:島田豊進さん

丁寧な手仕事を惜しまずに
父子二人三脚で本物を追求

様々な縁に恵まれた島田さんですが、さらに強力な助っ人になったのが、既に親元を離れていた次男の英揮さんでした。当時、自動車部品の開発の仕事をしていた英揮さんは「昼も夜もないほど仕事に追われる生活をしていた」といいます。父に誘われるまま、家族で帰郷した英揮さんは新たに「食品衛生管理者」の資格を取得。父と共に新しい人生を歩み始めました。自然が身近にあふれる東神楽は、英揮さんにとっても約束の地だったのです。

ベーコンをいぶした様子写真
ベーコンをあつかう写真
ソーセージの腸詰写真

衛生的な環境を整えた加工場には、本場ドイツをはじめ、先進国の最新加工設備を導入。万全の準備を整え、島田さん親子が二人三脚で生み出したのが、北海道産豚を使ったベーコンとソーセージです。塩漬けしたバラ肉を桜のチップでいぶしたベーコン。そして、食感と旨みに優れたウデ肉だけを使ったソーセージは、正統派のチューリンガーのほか、北海道らしさを楽しんでほしいとジャガイモとチーズ入り、アスパラ入りの2種類も製造。「すべて北海道にこだわって、原材料を揃えました。アスパラは地元産。JA東神楽の厳選品です。素材の良さをより引き立てるよう、水分量やスパイスの配合にもこだわっています」と、島田さん。

ウィンナーを整える写真
島田さん親子の写真

これからの展望

アスパラの緑とプリッとした歯触りが楽しいアスパラソーセージは、町内の温泉施設「森のゆ ホテル花神楽」のご要望から生まれました。同施設の朝食でも提供され、宿泊客に喜ばれています。

今後も地元のJAや役場との協働をさらに進めて、アスパラ以外にも東神楽の生産物を生かした自社ブランドも売り出す予定とか。「農家さんで自家用に作っているハーブとか、製品作りに役立つ食材がいっぱいあるので、必ず良い製品ができると思います。いつか余裕ができたら、自社で豚の飼育もしてみたいですね」と、島田さんはにこやかに話してくれました。

作業の様子写真1
作業の様子写真2
作業の様子写真3
作業の様子写真4
作業の様子写真5
作業の様子写真6